ビジネス心理学の書籍を読むとかならず
遭遇する法則に「返報性の法則」があります。
同じプレゼント交換的な話になるので、
勝手に贈与論の文脈と重なると思っていた
のですが、どうやら贈与の体系とは異なっていたみたいです。
返報性の法則と贈与について
考えがまとまりきらなかった
ところを一度書いてみます。
まず、返報性の法則ですが、
読んで字の通り、人はプレゼントをもらったら
もらった相手にお返しをしたくなる法則のことです。
ビジネスではこれを応用して、
よく無料でプレゼントを渡して
お返しに商品を買いたくさせる方法がありますね。
では、贈与の方はどうかというと、
プレゼントくれた人に対して
お返しをしたくなるのではなくて、
贈る側、贈られる側とは関係ない
第三者に対して、もらったものを
プレゼントしたくなる、という文脈だそうで、、、
ここでプレゼントの本質考え直そうと思いました。
確かに、プレセントの価値がわかって、
もらった人にお返ししたい場合は
単なる交換になります。
なんならお金をその場で渡せばいいわけで、
貨幣経済ということになります。
でも贈与が前提の交易では、
プレゼントを受け取った人には
そのプレゼントの価値が分からないことが必須で、
受け取った人が価値が分からなくて、
第三者に渡してしまうものだから
そこで第三者にとっては必然的にプレゼント化する。
というループがつくられるのが
贈与だそうで。
ここからわかるのが、
プレゼントって本質的にはありがたいものじゃない
んだってところで、
「わけがわからないけれど自分のところに贈られてきた」
というのがプレゼントがプレゼントとして
成り立つ条件だったことには驚きですね。
でも、現実として、
プレゼントを渡したい時は、単純に
相手が喜ぶと思うものを渡しますし、
別に嬉しいと思う時ありますし、
わけのわからないものにならない場合でも
プレゼントじゃないかと思うのですが、
ここではプレゼント=贈与されるもの
っていう思い込みが私の中にあるからこんがらがる
んだと思いました。
上の理論だと
プレゼントはそもそも贈与じゃないし
プレゼントはそもそも交換ということになる
のだと気づきました。
プレゼントが渡されるのと引き換えに
「相手が喜んでくれる」というお返しがあるので、
交換…ってことになるのかなあと。